2016年7月2日土曜日

転職

この夏、ハワイに移住します!

ハワイ大学の気象学部門のFei-Fei Jin教授のもとで、ポスドク研究員として気象の研究をこれからも続けます。

何年間をハワイで過ごすことになるかは分かりませんが、少なくとも1年間、長ければ数年間でしょうか、しっかり働いてきます。

アラモアナの夕日
Fei-Fei Jin教授はエルニーニョ・南方振動 (ENSO) の有名な理論、充填・再充填振動子1997年に提唱した方です。
ENSOは大気と海洋が相互作用することで、主に中央~東部熱帯太平洋の海面水温が平年よりも1-3度ほど約3-7年周期で暖かくなったり冷たくなったりする大規模な現象で、世界中の気候に強く影響を与えます。
彼のグループでは特に、ENSOと季節サイクル、大気の総観規模擾乱の相互作用に関する研究を今は行っています。
昨年から今年にかけてテレビでもよく耳にした「エルニーニョ現象」ですが、基本的な仕組は知られている反面、その複雑な振る舞いには謎が多く、数値モデルによる予測もまだまだ難しいのが現状です。
いろいろな時間スケールの相互作用を理解を進めることで、その複雑さを説明を試みます。
現象の理解が進めば、きっと予測精度の向上や日本や世界へのENSOの影響についての理解にも役に立つはずです。
僕がいま最も興味がある分野でして、その研究室でこれから研究生活をおくれることは、本当に本当に嬉しいことです。


2014年8月初旬に札幌のAOGSという国際学会でFei-Fei Jin教授に出会いました。
出会って間もなく「ハワイ大学に滞在しにおいでよ!」と言われたので、それを鵜呑みにして、2015年2月初旬にオーストラリアであったENSOワークショプで「この3月に行きたい!」と言いました。
そしたら「おいでよ!」と承諾してくださったので、すぐに3月頭のハワイ行きチケットを買いました。
初めてのハワイでの滞在は1ヶ月程度でした。
研究しながら、そこにいる研究者やその友達との交流もできて、大変良い貴重な時を過ごすことが出来ました。
3月末に、「また戻ってきたいな」と願いながら、ハワイを離れました。


そして縁があって、またハワイ大学で働くチャンスを得ることが出来ました。


単身で海外に移り住むにあたっての不安は多いですが、なによりあそこでまたじっくりと研究生活を楽しめると思うと嬉しくてたまりません。
いままで何度か大きな環境の変化を経験してきたことで学んだこともあるし、それを活かしつつ、挫けないように前を向いて歯を食いしばりながら頑張ってきます。
これまで半ば直感で生きてきました。
いま選んだ道もきっと、これまでと同様に良いゴールに通じていると信じています。
たくさん新しい経験を新しい土地でして、少しでも大きくなって、またそのうち日本に帰ってこれたらよいなと、今は思っています。
もちろん、未来のことは誰にも分かりませんが。

North Shoreの波とサーファー

さて、大変短い期間となってしまいますが、東京大学大気海洋研究所の特任研究員として過ごせたことに感謝しています。
退職のための書類を書いていて寂しい気持ちにもなりましたが、ちゃんと退職願を先日提出しました。
J1-VISAもとれて、ようやく出発の時期も決まり、いよいよという時期になりましたので、このような形で皆さんにお伝えさせて頂きました。
ハワイへおいでの際に声をかけてくだされば、喜んで空港まで (あれば) 車で迎えに行きます!
オアフ島ならどこへでも好きなビーチや山へ連れていきます。笑
結局、8月15日のフライトで日本を発ち、ハワイのオアフ島、ホノルル付近に住むことにしたので、それまでにの間にどこかで皆さんにお会いできたら嬉しいです。

林未知也
2016年7月1日深夜
千葉の自宅にて