2011年4月11日月曜日

人に伝えること

縁あって,4月9日に気象予報士会を見学してきた。

気象予報士会とは,気象予報士の資格を持った方が集まって,自己紹介・ディスカッションなどをする会。今回の会場は福岡市のテレビ局,RKB。熊本や福岡,山口の方が多かった。テレビ局に入るのも初めてのことだったので,すべてが新鮮だった。アナウンサー疑似体験までさせてもらえるとは思ってもいなかったな。



今回参加したことで,一般の人に気象学を伝えることについて具体的に考えるようになった。



気象予報士会に集まる人々の大部分が気象と関係ない仕事を持つお父さんたち。気象予報士を取ったきっかけというのは,「宇宙や天気への興味」や「仕事に活かせる」など。中には「ボケ防止」という人も(おそらくジョーク)。


参加者の中にはテレビ局で活躍するアナウンサーの方も。

彼の話は面白い。なんで面白いのか?
漫才をしているわけではないし,僕が好きな大気力学の話をしているのでもないのに。



気象予報士として真面目な話をしつつも,だれでも知っていて共感できることを話の節々に盛り込んでいるから。これだろう。

季節の生き物や植物,言葉などを話題に上らせ,時には歌を唄いだしたり。表現力が非常に豊か。ただ面白おかしいのではなく,どこか知的だからまた説得力もある。

その知識は「誰でも知っている」と上では述べたが,その知識を人に伝える材料に昇華させるには多大な努力を要しただろう。彼の場合は「好きだから覚えた」といったところなのかもしれないが,そうだとしても敬意を表さずにはいられない。


それだけではない。ほかの人が発表するときにはまとまった意見も当然述べるし,もし他人が不快になるようなことを発表者がしゃべっているならその嫌悪感を濁すようにフォローする。このフォローがまた優しく思えた。お酒の席でも雑談の中に様々な知識を盛り込んで周囲の意識を集めている。



彼は僕が持っていないものをたくさん持っている。一般の人に気象を伝えることができるようになりたいというのは,以前から抱えている僕の目標の一つだ。その達成までの道のりは長いが,彼を見習って

1.暦や植物,動物と季節の関連に興味を持って覚える。
2.様々なシチュエーションでみんながわかるような気象の話をしてみる。

という具体的な目標をふたつ掲げておこう。

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